男性は玉ねぎ、女性は大豆を摂るように

もう一つ心がけたいのが、性ホルモンンの材料となる食材をしっかりと摂ることだ。これは「脳を使う」ことにもよい働きをもたらすので、一石ニ鳥の方法なのだ。

どんな栄養素が性ホルモンの材料になるかというと、じつはコレステロールなのである。テストステロンもエストロゲンも、コレステロールを原料にして合成されているのだ。

その上、脳もコレステロールを大量に必要とする器官であることをご存知だろうか。脳内には電流が流れているので、漏電しないように絶縁体が必要である。その絶縁体の役目を果たしているのが、神経細胞を取り囲んでいる脂質なのだ。この手の脂質は電流を流さないからである。

高齢者の場合、コレステロール値が大幅に下がるとボケやすくなることが知られているが、こうしたことが影響していると考えられる。コレステロールの控えすぎは、健康にも脳にも悪影響を与えるのである。

また、男性ホルモンのテストステロンは、玉ねぎに含まれる含硫アミノ酸が合成を誘導すると考えられている。マウスに4ヶ月間、玉ねぎから抽出したエキスを与え続けたところ、テストステロンの値が約2倍にまで高まったという実験結果があるのだ。

ただし、玉ねぎを切って時間をおくと、玉ねぎ自体が持っている酵素によって、含硫アミノ酸が分解されてしまう。酵素は熱に弱いので、加熱する場合は切った後なるべく早く調理するようにするとよいだろう。

女性ホルモンのエストロゲンについては、よく言われるように大豆が効果的である。大豆に含まれているイソフラボンが、女性ホルモンと同じような働きをするからだ。

日本には豆腐や納豆など、大豆製品が豊富であるから、骨粗鬆症や動脈硬化の予防のために、閉経後の女性にとっては積極的に摂ってほしい食材だ。なお、閉経後に大豆イソフラボンを摂取しても、乳がんなどの発生リスクは上昇しないことが確認されている。

また、「幸せホルモン」の異名を持つセロトニンは、充足感をもたらしてくれる重要な脳内物質で、うつ病の予防効果も高い。これが体内にたくさんあると、エストロゲンの分泌量も増えると考えられている。

セロトニンは、タンパク質に含まれるアミノ酸の一種、トリプトファンから合成される。良質なたんぱく質を多く含んでいる大豆製品は、その意味でも重要なのである。

食事に気を使って、ホルモンバランスを整え、若さを保つ。そのためには、巷で言われているように「コレステロールは減らせ」というばかりではダメなのだ。

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